八ヶ岳縦走Hike2日目

4時半に目が覚める。
僕は山であまり熟睡できないタイプなんだけど、最近の睡眠不足もあってか爆睡していた。
壁の結露が凍っているという事はそれなりに冷えたんだろうけどまるで感じなかった。
前は結露するとマメに拭いていたけど、最近は面倒なので放っておいている。
冬に奥多摩で吹雪かれて寝床に雪が積もったり、夏に双子池で水没した時も何とかなったので、それほど神経質になる必要もないんだなと近頃思う。

脱線。アルファ米、スープを食し6時半出発。
相変わらず稜線上はガスっているが天気は良い。稜線に出るため地蔵尾根を登る。
クサリ、ハシゴの結構な急斜面を登りはじめて30分程すると、下からガスが上がってきて下界が全く見えなくなる。
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新田次郎の短編で岸壁登攀中に頭上からの不気味なガスに飲み込まれて正気を失う、という描写があったけどそんな気分だった。
ところどころ凍っているのでアイゼンをつける。今回アイゼンはいらないかと思ったけど、出る直前にパックに突っ込んできた。持ってきて良かった。

稜線上に出て横岳方面へ向かう。
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ここからかなり風が強くなってくる。
顔が痛くなってきたのでバラクラバを装着してヤッケのフードをかぶる。以前から悩んでいるのが、バラクラバを鼻までカバーすると吐息が上昇してきてメガネが雲ってしまう事。地味だけどこれは結構危ない。吐息が上昇しない位置に調整してやらないといけないんだけど、すぐにずれてしまう。ゴーグルをするしかないのか、もしくはメガネの方に何か工夫をするべきなのか。次回までに改善策を見出したい。

山叉峰を越えたあたりから猛烈な風に見舞われる。
立っているのがやっとの風の中を這うようにして進む。いくら動いても体が温まらないのでインナーダウンを着込む。行動中にダウンを着るのは初めてだ。夜間でも凍る事のなかった水がパックのサイドポケット内でみるみる内に凍結していく。気温の低下だけではなく、風による体温や水への影響をひしひしと感じた。

キレット状の岸壁伝いに進んで行くのだけど、北面と南面でまるで様相が違う。
南面は太陽が出ていて風も無く何ならポカポカするくらいなんだけど、北面を覗くとどこでもドアを開けたように真っ暗で強風がふきすぶ光景が待っている。
北面を進んでいる時はとにかく暗くて、もう恐怖でしかなかった。
クサリを使うのが怖いのでフリーソロ状態で岩を登る場面もあり、クライミングジムで習った技術がおおいに役立った。

疲弊しきった状態で9時40分硫黄岳に着く。
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ここまで来るとまだ風は強いけど、ガスが晴れてきた。
振り返ると必死で通過してきた稜線がよく見える。
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広い山頂なのでウロウロしてみる。
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ここまで一組の女性パーティーに出会っただけだけど、山頂には何人か人がいた。
みんな逆ルートで赤岳に向かうらしい。風が強いので気をつけてと助言しておく。
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心が折れかかっていたので渋の湯にエスケープして帰ってしまおうかとちらちら考えながら歩いていた。だけどガスも晴れたし昼食を食べて暖かいココアを飲んだら気を取り戻したので、天狗岳を通過して予定通り幕営地である白駒池まで歩いた。
15時半到着。
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駐車場から歩いて15分の場所という事もあり全く期待していなかったけど、思いのほか素敵な池だったのでここまで歩いて良かった。
キャンプ受付は白駒荘ではなくもっと奥にある青苔荘になる。
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小屋のおばさんがこのあと荷揚げのため出かけて、明日の朝まで戻らないけど平気かという。 食料も水も充分あるので大丈夫ですと答える。
小屋前の温度計を見ると夕方の時点で-4℃。
冷えると思ったらあられが降ってきてシェルターをバシバシ叩く。
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標高は下がったはずなのに前夜よりもだいぶ冷える。
ビールを飲み20時頃就寝。

誰もいないハズの小屋の方から物音がするのが気になり寝つけなかった。

最終日へ続く。
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by yasler | 2008-11-06 22:11 | 歩記
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